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ホーム>リュージュオルゴールの選び方
第2回・楽曲の選び方〜好きな「曲」ではなく、好きな「音」を〜
オルゴールには、ふさわしい「曲」があります。
多くの方は、ご自身が好きな曲、または思い出の曲をお探しになります。
ところが、なかなかうまく見つからない・・・。
国産メーカーの小さなムーブメントでは、比較的たくさんの曲ラインナップがあります。
クラシックからJ-POPまで。誕生日プレゼントをはじめプレゼント・ギフトのオルゴールにつきましては、
当店サイト、太宰府オルゴール屋さんにてご案内しています。
20弁にも満たない大きさの、製造工場によるライン生産で大量に製造されるムーブメントならではの、
幅広い選択肢です。たくさんの人の要望に応える為のバリエーションです。
ただ・・・それはあくまでも、流行曲をオルゴールに仕立てただけ。もっと言えば、オルゴールじゃなくても(CDなどで)楽しめる曲なのではないでしょうか?
オルゴールの持つ独特の音色、演奏方法には、それにふさわしい楽曲があります。それは、第1回の時にも書きましたが、ピアノ曲、またはピアノ演奏にアレンジされた曲です。 さらに、永遠の定番曲であることも重要なのではないでしょうか?流行に左右されない、馴染み深い楽曲こそが、いつまでも飽きることのない安らぎを与えてくれるのです。
オルゴールには、真似のできない「音」があります。
オルゴールが生み出す音色には、体に響くようなずっしりとした量感の低音域から、きらきらと輝くような煌びやかな高音域まで、様々な表情を持っています。
ピアノの演奏方式に似ているとはいえ、その音色は独特のもので、まさにひとつの「楽器」ともいえる、オルゴールでしか聴き得ないものです。 ですが、楽曲によって、メインとなる音域が異なる場合もあります。
例えば、モーツァルトの楽曲では、主に高音域を多用するものが多く、非常に華やかです。
対して、ドビュッシーの『月の光』など、しっとりとした曲調の作品には、重厚感のある低音域が、象徴的に使われることが多いのです。
音色に対するお好みは千差万別で、高音がお好きであれば高音を多用した楽曲、低音域を楽しみたいのであればまた違う楽曲を、というように、「音」で選ぶのが重要です。
お問い合わせを頂ければ、お客様のお好みに合わせたお勧め曲をご提案いたしますので、お気軽にメールやお電話でご連絡ください。
音で選ぶなら、リュージュの製品をお勧めいたします。
最近では、国産オルゴールメーカーの商品でも、非常に綺麗な演奏をしてくれるものが登場しています。
音を基準に選ぶとなれば、選択肢は膨大です。 ですが・・・その中でもやはり、リュージュの音色は別格であるといえます。やわらかく温かみのある、深い音色。それは制作方法と考え方がまったく違うからです。
1796年の創業以来、ハンドメイドの製造工程と、1台1台の完璧な調律にこだわってきた、リュージュ・オルゴール。 ムーブメントを見比べただけでは大きな違いは見当たりませんが、
パーツひとつひとつに対する手間のかけ方が、比べ物になりません。
例えば櫛歯。表面上はフラットで均一な1枚の櫛ですが、裏側を覗けば、至る所にあらゆる工夫が仕掛けられています。 歯先に貼り付けられたダンパーや鉛の板、場合によっては櫛歯そのものを裏側から削って厚みを調節し、微妙な音階の調節をおこなうのです。
とても文章では表現できないほど複雑な手間を掛けて仕上げられる櫛歯。その全貌については、また改めて写真を交えてご紹介いたします。 オルゴールを単なる音の出る箱とは考えず、立派な自動演奏楽器として、丁寧に、時間とコストを惜しまず作られる、最上級の「音の美術工芸品」です。
音色は、環境により変わります。オルゴールの「特等席」は、あなたのご自宅です。
特にリュージュのオルゴールについては、店頭でお聴きになるとボリュームが小さく感じることがあります。
実は、これもリュージュの確信犯的行為なのです。
金属が弾かれる音というのは、ともすればキンキンとした耳障りな音を生みかねません。オルゴールならではの優しい響きを生み出すには、ボリュームを抑える必要があるのです。 構造的には、シリンダーと櫛歯を近づければ大きな音が出ます。
ところがこれは、上述のキンキン音を生み出す元凶となります。余計な摩擦音も加わってしまいます。
特にリュージュ・オルゴールについては、このシリンダーと櫛歯の距離を、可能な限り離してセッティングをおこないます。結果、店頭で聴くと小さく聞こえるのですが・・・
ご自宅に帰って改めて聴いてみると、まず殆どの方がびっくりされます。なんでこんなに音がよくなったの?すごくはっきり聴こえる!と。
実は、オルゴールというのは、ムーブメントそのものが発する音は非常にわずかです。エレキギターをアンプに接続しないで弾いている感じ、とでも言いましょうか・・・。
そのわずかな音を、ボックスにより共鳴させて、さらにボックス自体が振動することで、テーブルなどに振動を伝えていきます。すると、どんどん共鳴して音が大きくなります。
特に低音域は、非常に指向性の弱い、周囲に広がって溶け込んでいく音なので、店頭では雑踏に消されて聴きづらくなっているだけなのです。
ご自宅の静かな環境で、テーブルなど音の響きのいい場所で演奏することで、オルゴールの持つ全ての音域を聴くことができるようになるのですが、 裏を返せば、店頭で音が大きく聴こえるオルゴールは、ご自宅ではかなり「あたりの強い」硬くキンキンとした音になってしまうのです。
店頭でオルゴールをお聴きになる機会があれば、このことを踏まえて、リュージュとそれ以外のオルゴールを聴き比べてみてください。私の伝えたいことが解って頂けると思います。
音を楽しむ。これが音楽の原点です。
日本には、古来より様々な「音」の文化が育まれてきました。
風鈴(ガラスや鋳鉄、様々な素材が様々な音を生みます)、獅子脅し、水琴窟、雅楽の笙の音、風に揺れる竹やぶの音、川のせせらぎ・・・ 我々日本人が、ヨーロッパの文化であるオルゴールの音色に、これほどまでに心癒されるのは、日本の風土文化に根付いた「音を慈しむ心」のおかげかもしれません。
金属片を加工して作られたオルゴール。そんな無機質な素材が生み出す、不思議なまでの有機的なぬくもり。
もしかしたら、オルゴールのよさを心から理解しているのは、 オルゴール発祥の国・スイスの人々よりも、我々日本人なのかもしれません。ぜひ、この素敵な音を、心行くまで楽しんでください。
第1回ムーブメントの選び方
第3回ボックスの選び方
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