日本で一般的に使われているオルゴールという言葉は、文化文政年間(1804〜1829)に日本に伝わった手回し オルガンのような箱のことを、オランダ語の「ORGEL(オルゲル)」と呼んだことからいいならわされたもので、欧米では ミュージカルボックス(musicalbox)という。
ぜんまいの力でシリンダーを動かし、その表面のピンを櫛歯で弾いて音を出すオルゴール。ピンの埋め込み作業をはじめ、 繊細な職人技を必要としたシリンダーオルゴールは、当時非常に有効なものであった。生産の中心はスイス。
金属の櫛歯を振動させて音を出すというオルゴールにとっては、振動によって起こる残響音をどのように制御するかが大切なことであった。 1830年代、櫛歯の先にワイヤーを取り付け、余分な残響を止めることに成功した。
速度調整機。ゼンマイで動くオルゴールは回転の状況により、曲のテンポが変わってしまう。 空気抵抗を利用してぜんまいの回転を一定に制御する装置を「ガバナー」という。
シリンダー式オルゴールの内部にベル、ドラム、カスタネット、オルガンなどが組み込まれたオルゴール。
収録した曲名を掲載した「チューン(曲目)シートは当時、ほとんどが注文生産で、高級品であったシリンダーオルゴール の蓋などに貼られていた。各メーカーが競って美しい装飾を施しており、機種やメーカーの特定の重要な情報源となっている。
弦楽器のチターのような音色を出すための装置。筒状にした薄紙を櫛歯に当てると音が変化して、あたかも弦楽器の ように聞こえる。
金属(初期紙製)のディスクの裏側の突起を歯車で動かし、櫛歯を弾いて音を出すオルゴール。櫛歯を弾く力が大きいため、 豊かな低音の再生とより華やかな高音を出すことが可能になった。ディスクは大量生産が可能であったため、オルゴールは家庭や 公共の場で急速に普及していった。生産の中心はドイツ。
歯車状のもので、ディスクの裏側の突起とスターホィールの突起が接触し、同時に別の突起が櫛歯を弾いて音を出す仕組み になっている。
ディスクオルゴールにベルや管楽器、打楽器、オルガンをつけたもの。シリンダー式に比べ低音の音域をもつディスク式に 澄んだ高音を取り入れた。
10数枚のディスクをストッカーにセットし、自動的にディスクを交換する仕組みで、ジュークボックスの原型といえる。
表面にピンを打ちつけた筒を回転させハンマーを動かし、自動的に複数の鐘を鳴らす装置。自動演奏楽器の原型とされている。 最古のカリヨンは、1381年、ベルギーの聖ニコラウス・カークのものとされている。
ふいごを使って空気をため、空気を送り、音を出す構造の楽器。オルガンは楽器として誕生し、その後自動演奏機能がつけられ 発展した。楽曲の記録方法によってヴァレル(バレル)式、ブック式がある。また、大型のものをフェアグランドオルガン 、車輪付きの小型のものをストリートオルガンと呼んでいます。
演奏を「記録し再生する(リプロデュース)」ピアノ。ロールペーパーによって忠実にピアニストの演奏を再現することが 可能になった。1904年、1号機がドイツで製造され、アメリカで大流行した。ホロヴィッツやラフマニノフら、当時一流の ピアニスト達のロールが残っています。
自動人形、「からくり人形」のことで、紀元前にさかのぼるその歴史は、オルゴールとも深いつながりがあります。ジャケ・ドロス (スイス)などの名工の手による自動人形は、数々の小説などにも登場し、絶大な人気を得ました。当時の流行風俗と、精巧なからくり 技術、オルゴールという音楽を一度に楽しむ、当時の優雅な逸品となっています。
金属製の円筒にピンを埋め込み内側から松脂で固定する。スイスのサン・クロア地方でシリンダー式オルゴールが誕生した当時は、 ピンは一本一曲の演奏であったが、数曲入りのシリンダーで位置をずらしながら曲を変えたり(送り込み)、筒の直径を大きくした 「ファット(太い)」シリンダーオルゴールや拳銃のリボルバー(回転弾倉)と同じ仕組みの「リボルバー・ボックス」など、 長時間演奏のための様々な工夫がなされてきた。
堅い材質の木を組み、筒状にしたもの。表面に釘を埋め込んで記録しています。ヴァレルに触れているキーが突起の有無を判別して バルブを開閉し、空気を送り出し、音を出す。
金属製の円盤(ディスク)に孔をあけ記録する。安価で大量生産が可能になった。
孔をあけた紙製の記録装置で経本状になった「ブック」や巻物になった「ロール・ペーパー」など。オルガン系自動演奏楽器に使用されて います。